『問題集を回す』は少しおかしい-高校数学の達人・河見賢司のメルマガ(2023年9月19日)

お知らせ

こんにちは、河見賢司です。

それでは、今週もメルマガをどうぞよろしくお願いします。

自宅でできる1対1の個別授業

数学の問題解説

単元:数学IIIの微分の問題
難易度:標準

青山学院大学の過去問で、数学IIIの微分に関する問題です。

微分をして増減表を書くときはf'(x)の符号を考えます。

多くの教科書ではf'(x)=0のときでxの値を求めるだけで、そこから何も記述することなくf'(x)の符号が述べられていることが多いです。

f'(x)の符号の根拠は?なんて思うのですが、教科書の模範解答にさえ何も書かれていません。

符号の調べ方は

・具体例を代入する
・f'(x)=h(x)-g(x)と変形して、y=h(x),y=g(x)のふたつのグラフの上下関係で考える

などがあります。今回はルートを含んでいてルートの注意点を説明しています。

ふだん授業をしていてもこういったことを理解できている人は少ないです。

数学IIIの微分を勉強している人全員に見て欲しい内容です。

数学IIIの解説プリント

数学の勉強法

「問題集を何周回せばよいですか?」
「この問題集は3周目です」

なんて「問題集を回す」という表現をよく耳にします。問い合わせで書かれていることが非常に多いです。

でも、この「回す」ということには違和感しかありません。

問題集を解くとは回数を競っている訳ではありません。

「何周したらいいですか?」とか

「『3周すればよい!』とユーチューブで話していた」

なんて話を聞きます。

でも、答えは決まっています。

「問題集で掲載されている問題を解けるようになるまで」です。それしかありません。

1度で解けてしまった問題はそれでよいですし、解けなかった問題は解けまで何十回でもするしかありません。

特に再受験の人は、リアルな情報がありません。ですから、情報を得ようとすればネットになってしまいます。

ネット上にいろいろな情報があふれています。

もちろん、それを参考にすることはOKです。ただ、もっとシンプルに考えるようにしてくださいね。

「3回しても出来ないんです。普通は3回でできるって聞いたんですけど・・・」なんて言ってくる人がいます。

でも3回で出来なかったら、もっと回数をこなす、それしかないんですよね。

僕も浪人しているとき、とある動画授業を受けていました。その動画で講師が「3回したら分かるようになるよ・・・」ということを話されていました。

ですが、僕の場合、3回どころでは意味不明(涙)、10回以上解きなおしてやっとできるようになりました。

「できるようになるまでする!」

それが、ドン臭い僕ができるようになったコツです。

編集後記

最近は、何かをするとき、なんでもネットありきです。

それは、よいのですが「自分で考える!」ということが抜けているのでは?と思うことが多いです。

例えば国立の医学部を目指している場合の話です。

国立医学部といっても、2次試験では他学部と共通の問題というところも多いです。

もちろん、共通テストは同じです。

ですから、医学部といってそれほど難しい問題をする必要はないのです。

でも、「医学部だから・・・偏差値高いから」と難しい問題を解き続ける人が多いです。

でも、シンプルに考えたら「共通テストは同じ、2次試験も難しくない。なら、標準レベルの問題を確実に解ければいいはずだ」となるはずです。

根拠がネット上の真偽不明の情報だったり、有名ユーチューバーだからなんて人が多いです。

ネット上でも正しいことを言う人が多い。ユーチューバーも間違ったことは言っていないかもしれません。

そういった情報を信じるのではなくて、自分で考えて欲しいんです。

「どうやったら志望校に合格するかな?」と自分自身に常に問い続けます。

そうすると、自分にとって最適な勉強法が浮かんできます。

頑張ってください。


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