数学3のプリントを作った理由など-高校数学の達人・河見賢司のメルマガ(2018年5月22日)

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高校数学の達人・河見賢司のメルマガ
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目次
【1】お知らせ

【2】数学の問題解説
数学IA 「グラフの共有点の個数の問題」
数学IIB「微積分の極値の差に関する問題」
数学III 「お茶の水女子大学の理系の微積分の問題」

【3】これまでの10年を振り返って-プリントを作った訳

【4】編集後記

【5】プロフィール

お知らせ

こんにちは、河見賢司です。

毎週火曜日配信ですが、一日遅れました。申し訳ありません。

 

【3】のプリントを作った訳はかなりの長文です。この仕事に対する僕の気持ちを書いています。

興味があれば読んでください。

 

それでは、今回もメルマガよろしくお願いします。

 

数学の問題解説

典型的な有名問題を中心に解説しています。「なぜ、そのように考えたのか?」ということを丁寧に説明しているので分かりやすいと思いますよ。

 

分かりやすいように、問題をレベル分けしています。問題を解くときの参考にしてください。

 

*難易度は、「基礎」「標準」「発展」「難問」に分けています。

「基礎」は教科書基本レベル。「標準」は定期試験向け、入試の基本問題。「発展」は国公立大学、MARCH、関関同立の志望者向け。「難問」は難関大学(上位国立、早慶、理科大)の志望者向け。

数学IA

「グラフの共有点の個数の問題」

単元:「2次関数」  難易度:「標準」

絶対値を含んだグラフと直線が4個の共有点をもつには?という問題を解説しました。

こういった類の問題は、数式で考える方法とグラフを使って視覚的に考えるという方法があります。

グラフを使って視覚的に解く解法の方が、計算がラクな場合が多いです。

だから、こういった問題のときはまずはグラフで解けないかな?と考えて、それで無理な場合数式で解くようにしたらいいですよ。

PDFファイルの解説プリント

 

数学IIB

「微積分の極値の差に関する問題」

単元:「微積分」  難易度:「標準」

3次関数の極大値と極小値の差に関する問題を解説しました。

プリントを見てもらえば分かると思いますが、極大値と極小値の差に関する問題は、独特な解き方で解いています。

はっきり言って、初見では難しいと思います。

センター試験で出題される微分積分の問題は簡単な問題が多いです。

ですが、国立大学の2次試験や難関次第の記述試験で出題される数学2の微分積分の問題は、難しいものが多いです。

難しいというか、解法を知っているかどうか?ということが大きいものが多いです。

教科書には載っていないことも多く、学校では勉強をしないという人も多いです。

ですが、実際の受験では頻出ですよ。

解法を覚えればそれほど難しい問題ではありません。解法を丸暗記してください。

PDFファイルの解説プリント

 

数学III

「お茶の水女子大学の理系の微積分の問題」

単元:「微積分」  難易度:「発展」

お茶の水女子大学の過去問で、微積分の問題です。

たった、一問ですが、いろいろなことが必要になります。

数学の得意な人でも、「こんなこと知らなかった」という人も多いと思います。

この問題は、10年ほど前のお茶の水女子大の過去問です。

お茶の水女子大レベルだと、この問題ができなければ合格は厳しいです。

難関大学の受験問題は、こういった問題ができるかどうかで合否がかわってきます。

受験問題ってどんな感じかな?と思っている人に見て欲しい内容です。

PDFファイルの解説プリント

 

数学3のプリントを作った訳

数学3のプリントを作って販売しています。

その中で極限のプリントを無料で公表しています。興味のある人はこちらのフォームよりお申し込みください。

少し長くなりますが、数学3のプリントを作った理由を話します。

 

 

2009年頃です。

当時僕は、塾や予備校につとめていました。

塾や予備校に不満があった訳ではないですが、やはり自分の思った通りに授業ができないという制約がありました。

 

自分の思った通りの授業をしたいということで、自分一人で、この仕事を始めました。

 

当時は、今ほどインターネットの回線が高速でなく、今のように動画を見たり、スカイプを使う人は、ごくごく少数でした。

 

10年ほど前は、スカイプの存在は知っているけど、本当に使えるしろものなの?なんて半信半疑という人が多かったです。

 

何もない僕が始めたことは、郵送による添削と分からない箇所を補助的に電話でお話しするということでした。

 

添削といっても解いてもらうものは、市販の問題集。

なんとも特徴のないものでした。そんな僕でしたが、一生懸命についてきてくれる生徒さんがいました。

そして、「数学の成績があがりました!」という報告を受けるのが何よりの楽しみでした。

 

僕にとっての2番目の生徒さん、数学が苦手ということで入会してくれた人です。

結局、学校との兼ね合いで2年生いっぱいで退会されました。

その後、「無事に国立大学の医学部に合格できました。医学部に合格できたのは、先生のおかげです」

なんて連絡を受けて嬉しく思ったことを覚えています。

 

当時は、電話による指導しかできず、また添削は毎週提出するという形で進めていました。添削が提出できなければ授業はできません。

学校と宿題との兼ね合いで、どうしても添削を毎週提出することは難しいということで退会されました。

スカイプによる授業に移ってからは、いろいろと融通をきかせて授業をしています。途中で退会される方はほとんどいませんでした。

 

 

生徒さんの数も増えていき、毎回添削に追われる日々を送っていました。そのとき、とある生徒さんから「電話での解説はスカイプでできませんか?」と聞かれました。

当時の僕は、スカイプの存在は知っていました。ですが、解像度が低くとても授業でつかえるものではないと思い込んでいまし(少なくとも、当時より少し以前はそんなものだったと記憶しています)。

 

ですが、確認してみると画質が鮮明になり、授業をすることができるということがわかりました。

ちょうど、僕の部屋には塾の授業の練習用で購入したホワイトボードがありました。

それを使って1対1の、個別授業が全国の人に授業をすることができるようになりました。

 

スカイプを使った授業を始めたのは、教えていた生徒さんからの提案なんです。

それからの合格実績は自分でいうのもなんなんですが、かなりのものです。

 

もう何年も何年も医学部医学科に落ち続けていた30代の女性が中堅私立大の医学部医学科に合格!

青チャートは見るのもイヤ。黄チャートでも、難しいといっていた人が岡山大学医学部医学科に合格!

3浪してもセンター6割程度の4浪生が、入会後1年足らずで島根大学医学部医学科に合格!

学年で限りなく下位の高校生が現役で筑波大学理工学群合格!

学年があがるにつれて成績が下がっていた高校生が現役で東京農工大に合格!

なぜか医学部が多いのですが、その他に京大、東北、神戸、千葉、慶應、理科大、同志社などいろいろです。

 

 

僕は、宣伝もなにもしなかったです。無名なのでもちろん口コミもありません。

存在するのは、自作のホームページのみ。

 

僕のところに入会する人は、数学に困り切った人がほとんどでした。

当たり前です。数学に困っていない人は、近くの予備校や塾に行きます。いろいろな参考書も市販されているので独学で進める人も多いです。

 

それでも、数学の成績が上がらずになんとかして成績をあげようとネットで検索してたどりついたのが、僕のところです。

だから、数学があまり得意でない人が圧倒的に多かったです。

 

ただ、授業をしてみて分かったことは、数学が得意でないという人は自分にあったレベルの勉強をしていないだけです。

だから、自分のレベルにあった勉強をしていれば必ずできるようになります。

学校や予備校では元からできる人しか対象にしていません。そして、一番の問題はできる人もできない人も同じ問題を解かせることです。

 

例えば、医学部志望でしたら、数学ができる人もできない人も一律で難しい問題を解かせようとします。

あまり数学が得意でない人は、もっと下のレベルから始めたらいいのです。

 

よく、「医学部に行きたいけど、私は数学が苦手」という人がいます。

でも、これまで多くの人を見てきました。

人間って自分のことはある程度、客観的にみることができています。

まったくできない人が、心底、医学部に行きたいと思うことはないです。

 

医学部に行きたいけど勉強があまりにできない。だったら、別の道を選ぼう、と考えます。

僕は野球が好きでした。でも、一度たりともプロ野球選手になろうと思いませんでした。

自分の実力が分かっていた訳ですね。

 

こういうことを言うと、「自分のことを分かっていない人もいる」なんて反論されます。

ごく一部にいるかもしれませんが、それはごくごく少数です。

 

やっぱり「何かしたいことがある」ということは、「自分はそれをかなえるだけの能力がある」と自分のことを客観的に判断できています。

だから、「本気でいきたい大学がある」という人は、一生懸命頑張れば、合格することができます。少なくとも、僕はそう信じています。

 

 

話しはそれました。だから、その人にあったレベルのもので進めていきました。

もちろん、当人にあったレベルといっても志望校に合格しないといけません。

その差を埋めるにはどうしたらいいのかな?とつねに考えて、授業をしています。

 

 

それから数年間は、授業時間は異常なほどでした。毎月の指導時間は250時間から300時間ほど。

高校生、浪人生だけでなく、教員採用、教員や塾講師のスキルアップのため、看護の専門学校の受験、などあらゆる人の授業をしてきました。

 

 

ですが、これではさすがにいつまでも続けることはできない、また一人に対する授業時間は限られます。

もっと説明したいことがあっても、時間の制約で教えることができない、なんてこともありました。

 

ですが、授業を受けた人に対しては迷惑をかけないようにしています。

その証拠に、ほとんどの人が第一志望に合格していってくれています。

 

生徒さんの差別をする訳ではありません。ですが、中学生のときから受講してくれている生徒さんが2名いました。

長いこと受講してくださっています。これで、合格しなかったら教える資格などないと思って、いろいろとしました。

 

「勉強は頑張るけど自信がない」というタイプと「勉強は少しサボり勝ちだけど、自信がある」という両極端なタイプでした。

「自分は合格する」と思えている人は合格できます。どんなに頑張っても「なんだか自信がない。無理っぽい」という人は合格できません。

 

もちろん、実際に勉強をするということも重要です。どんなに自信があっても、地道に頑張らない人は合格できません。

だから、合格するには「地道な努力」と「自分に対する自信」この2つが必用なのです。

どちかが欠けていたらなかなか合格できません。

 

その2名の生徒さんに対しては、これまでの、僕のあらゆるテクニックを総動員しました。

あまり言いませんが、これだけ長いこと授業をしているのでいろいろなテクニックがあります。

生徒さんが頑張ってくれたおかげで、2人とも志望校に国立医学部医学科に合格することができました。

 

その年は、その他教えていた受験生全員第一志望の大学に合格しました。2016年のことです。

それで、肩の荷がおりたと言いますか、一区切りついたかな?といった感じで、新規の生徒さんの募集は2年ほど打ち切っていました。

以前の生徒さんの紹介やご兄弟などの入会者はいました。授業時間を大幅に減らし、数学3のプリントを作ることにしました。

 

 

数学3のプリントを作った理由です。

数学1A、2Bには市販にもよい問題集があります。ですが、数学3にはよい問題集がありません。

これまでの授業でも、1Aと2Bは市販の問題集を使って授業をしていました。

ですが、数学3だけは僕が用意した問題を解いてもらうということが多かったです。

 

市販されているものの中にももちろんよいものもあります。ですが極端に難しすぎたり、簡単すぎるものでちょうどよいレベルのものがありません。

だから、ことごとく理系の受験生は数学3に困っています。

 

プリントの制作ですが、当時は半年くらいでできるかな?と思っていました。

ですが、当初予定していたよりも大幅に時間がかかりました。

ここ10年の目ぼしい大学の過去問にすべて目を通しました。延べ2,000大学以上の過去問です。

 

これまで自分が経験してきたものとあわせて、本当に必要だと思えるものだけを厳選しました。

また、プリントには数学だけでなく勉強法やモチベーションの維持などについても言及しています。

使っている人には、「たまに変なこと書いてあるけど、気にしないでね」なんて言っています。

ですが、この部分に結構力を入れています。

 

先ほど大学に合格するには「地道な努力」と「自分に対する自信」が必用と書きました。

「地道な努力」は誰もしています。これをしないで大学に目指そうという人は少ないです。

ですが、「自分に対する自信」を持てるひとは少ないです。

 

「これを続けていけば、自分は大丈夫。合格できるんだ」

そう思えることが何よりも重要です。それを思えるように励ましのようなことをプリントで書いています。

 

 

まとまりのない文章で申し訳ありません。

自分の思ったことを、そのまま書きたいと思って変な文章になってしまいました。

冒頭でも言いました。極限のプリントは無料で公表しています。こちらのフォームよりお申し込みください。

 

編集後記

少し恥ずかしいですが、僕がこの仕事を始めて10年近くのものを紹介しました。

 

最初は何も考えずに郵送と電話による授業で始めました。

 

その後も、たくさんの良い生徒さんに囲まれて授業をしてきました。すべて、一緒に頑張ってくれた生徒さんのおかげです。

 

その生徒さんの行為を無駄にしないように、これから精進していきたいと思います。

 

 

 

河見賢司

 

河見のプロフィール

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