数学Ⅲの勉強の仕方

目次

数学Ⅲの概要

数学Ⅲには、極限、微分、積分の3単元があります。

大学受験で一番よく出題されるのが、この数学Ⅲです。私立大学では学校によって数学Ⅲの割合が少ないところもありますが、国公立大学ではほとんどの大学で、この数学Ⅲの比重が本当に大きいです。

数学の受験は5問前後出題されるところが多いですが、2問から3問、この数学Ⅲから出題されるところが多いです。

大学受験は6割前後で合格します。極端な話5問中3問が数学Ⅲから出題されるのですから、この3問を満点取ることができたらそれだけで6割とれるので、大学に合格することができます。

それだけ数学Ⅲは重要なので、しっかりと対策を取らないといけません。

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極限

極限は、今までの数学にない無限という概念を勉強します。はじめのうちは考えたことのない分野なので難しいかもしれませんが、慣れてくると簡単です。

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微分

微分は数学Ⅱでも勉強したと思います。数学Ⅱでは扱う関数までは3次関数まででしたが、数学Ⅲでは高校生で勉強するあらゆる関数を扱います。

微分でやることは接線を求めることと、グラフをかくことの、たったこの2点です。

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積分

実は、極限、微分それ自体独立して大学受験に出題されることはあまりありません。

極限、微分はあくまで積分の問題を解くための道具にすぎない、そう思ってもらったほうがいいです。

ですから極限、微分ができないと積分の問題は取り掛かることすらできません。極限と微分は積分の勉強を始めるまでに、しっかりと理解しておいて下さい。

積分は難しいという人が多いです。確かに簡単ではありませんが、積分はある概念を理解するだけで非常にすっきりとしたものになります。

積分の面積や体積を求めるときは、「微小区間を足し合わせて全体を作る」という概念が必要です。「微小区間を足し合わせて全体を作る」と聞くとなんとなく難しそうですが、これは本当に簡単です。説明すればたぶん中学生でも理解できる程度の内容です。

この概念さえ理解できたら、多くの受験生がなかなか理解できない、回転体の体積もバームクーヘン型の体積も孤長もすべて自分で導くことができます。

ここでは関係ありませんが孤長は以前は教科書の範囲内でしたが、今は範囲外です。本来なら大学受験に出るはずのないところですが、孤長を求める問題は毎年のようにどこかの大学で出題されます。センター試験では教科書の範囲外のものが出題されることはまずありませんが、大学によっては教科書の範囲外の内容を出題することも多いです。このあたりは注意しておいてください。

積分の話に戻ります。多くの人が、積分の概念を理解せずに無理やり、公式と呼ばれるものにあてはめようとするから理解できないんです。この概念さえ理解できたら、公式はすべて自分で導けるので暗記する必要はありません。

この概念についてはまた機会があれば説明したいと思います。(注)積分の概念の簡単な解説プリントをつくりました。

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定積分の計算

数学Ⅱでも、定積分の計算をやったと思います。数学Ⅱでは3次関数までしか扱わなかったので定積分の計算は面倒臭いものもあったかもしれませんが、やることは単調なので簡単だったと思います。

でも、数学Ⅲの定積分の計算は半端なくパターンが多いんです。まず三角関数、指数、対数の積分を覚え、そのあと分数関数、置換積分、特殊基本関数等いろいろなものを理解しないといけない。

置換積分は文字の通り置き換えて積分をするんですけど、このパターンの時はこう置き換えるということがあらかじめ決まっていて、それらすべてを覚えていかないと定積分の計算ができないんです。だから本当にややこしい。

これらは残念ですが、ひとつずつ丁寧に解いていき覚えていってもらうしかありません。

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積分の勉強法

積分は難しいという人が多いですが、それは適当に何も考えずに解いているからです。積分の問題はまず積分の概念を使って式を立てる、そしてその立てられた式を定積分の計算をして問題を解くというのが一連の流れです。

「式を立てるまで」と「定積分の計算」をいっしょくたにするから難しいと感じてしまうのです。積分は「微小区間を足し合わせて全体を作る」という概念を使って面積、体積、孤長を求める式をたてる。そこから、その立てた式を定積分の計算をして解く。このふたつを分けて考えると簡単に理解することができます。

ですから積分を勉強するとき、僕のお勧めの勉強法としては、まず定積分の計算を完璧にする。それから積分の概念を理解して、問題演習に進むというやり方です。

積分は計算量が多く大変ではありますが、積分の概念さえ理解できていればワンパターンで解けてしまいます。確率や整数問題のように考えないといけない問題が少なく、勉強すればするだけ解けるようになります。最初のうちは計算がややこしく面倒だと思うかもしれませんが、慣れてくれば簡単です。入試で頻出分野なのでしっかりと勉強をするようにしてください。

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極限お勧めの参考書

数学Ⅲの問題集はなぜか極端に難しいものが多いです。ですから、普通の学力の人にとって良い問題集が他の数学Ⅰなどにくらべて少ないです。

数学ⅠAやⅡBなら青チャートで勉強してもらったもいいですが、数学Ⅲは、よほど青チャートの好きな人以外、僕はお勧めしません。問題はいいものが多いと思いますが、基本例題と重要例題とのレベルの差が激しいので、数学の実力がある人にとっては勉強できるかもしれませんが、そうでない人にとっては難しすぎると思います。そうは言っても、昔からある有名な問題集なので、使いたい方は使ってもいいと思います。

私が使ってみて本当に良かったという本を紹介していきます。
極限の範囲では、極限が本当によくわかる本 (1週間集中講義シリーズ)です。

この本は変な絵が入っていることや、説明が長いので敬遠する人もいますが、数学の実力があまりないけど、それでも上位大学に合格したいという人は、この問題集で勉強するのがベストだと思います。

「極限が本当によくわかる本 (1週間集中講義シリーズ)」は一人で勉強できるように授業形式で解説してくれています。この解説が合う人にとっては良いですが、合わない人にとっては別の問題集の方がいいかもしれません。

ですが、学校の授業でも最初のうちは分かりにくい授業だなと思っていたのに、途中から急に理解しやすくなったことありませんか?多少くせのある授業は、その授業に慣れる期間になってきます。その授業に慣れてくると急に分かりやすくなるということもあります。極限を理解するのには本当にお勧めなので、この問題集をせひお試しください。

勉強のできる人にとっては、上で紹介した「極限が本当によくわかる本 (1週間集中講義シリーズ)」は簡単すぎるという人もいると思います。

そういった人たちにお勧めなのが1対1対応の演習/数学III―大学への数学 (1対1シリーズ)です。この1対1への数学は有名なので知っている人も多いと思いますが、少し難しいです。僕も、受験生のときこれを使って勉強したことがありましたが、最初のうちははっきりいってお手上げでした。ですが、本当に重要な問題ばかりを集められているので、数学のできる人にとってはお勧めです。

数学が苦手な人は、まず「極限が本当によくわかる本 (1週間集中講義シリーズ)」で勉強してからこの「1対1対応の演習/数学III―大学への数学 (1対1シリーズ)」取り組むのがベストだと思います。さきほど、この本は全然分からなかったといいましたが、「極限が本当によくわかる本 (1週間集中講義シリーズ)」で勉強したあと、この「1対1対応の演習/数学III―大学への数学 (1対1シリーズ)」を読むと面白いほど解けたことを覚えています。勉強のできる人はいきなり1対1で勉強した方が効率がいいです。ただ、1対1を見て分からないという人は、細野先生の問題集で勉強してから1対1に進むのがベストだと思います。

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微分お勧めの参考書

微分のところで話しましたが、微分はそれ自体独立して大学受験に出題されることより、あくまで積分の問題を解くための道具として必要になることが多いです。そして微分の中で道具として必要な知識はグラフをかくということです。

このグラフをかくことを丁寧に解説してくれている問題集が細野真宏の微分が本当によくわかる本―数III (1週間集中講義シリーズ)です。極限で紹介したものと同じシリーズですが、グラフのかき方をここまで丁寧に解説してくれている問題集はないと思います。

ただ、2回微分を使ってグラフをかく問題や媒介変数表示のグラフをかく問題がないのでこの問題集だけで微分は完璧という訳ではないです。

あくまでこの問題集は微分のグラフをかくということに集中した方がいいと思います。この問題集は全部でセクション8まであります。グラフをかくのに必要なのはセクション3までです。セクション4からは微分の問題というか総合演習です。かなり難しい問題も含まれていますが、セクション4以降をすべて理解すると実力がかなりつくと思います。

ただ、積分の道具としての微分はグラフをかくということまでで十分なので、この問題集でとりあえずセクション3まで勉強できたら積分に進んでも全く問題はありません。

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定積分の計算お勧めの参考書

定積分の計算でお勧めなのが細野真宏の積分〈計算〉が本当によくわかる本―数III 1週間集中講義シリーズです。これもまた細野先生の本です。極限のところであまり勉強が得意でない人にはお勧めという話をしましたが、定積分の計算はこの問題集をどの大学を目指している人にも勧めます。定積分の計算についてこれほどまとめられた本は他にありません。志望校が東大だろうが京大だろうがこの問題集をすることを勧めます。

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数学Ⅲ全般のお勧めの参考書

数学があまり得意でない人にとって、数学Ⅲ全般でお勧めの問題集ってあまりないんです。どの問題集も難しすぎると思います。ですから、どうしても分からないという人は塾や予備校で勉強した方がいいと思います。

こんなこと言うの何なんですけど、僕は数学があまりできなかったからできない人のことがよく分かるんです。

できる人にとっては理解できる本でも、そうでない人にとっては難しすぎるんです。分からないことがあればフォームから相談してもらえば質問にのりますが、残念ながら数学Ⅲの独学は少し難しいと思います。

数学が得意だという人には何冊かお勧めの問題集があります。

まずは一番のお勧めの問題集から微積分/基礎の極意―大学への数学。これが一番のお勧めです。タイトルは「微積分/基礎の極意―大学への数学」と書かれていますが全然基礎ではありません。この問題集で入試問題の8割はこの問題集でカバーできるって書いていますが、この問題集をすべて理解してそれでも解けない受験問題はまずでてこないと思います。もし、仮に出たとしても、そんな問題はほとんどの受験生が解けないので合否にはそれほど影響しないと思います。

あともう1冊お勧めなのが、荻野の天空への理系数学―代々木ゼミナールです。この問題集は「微積分/基礎の極意―大学への数学」ほど数学Ⅲ全般を網羅しているわけではありませんが、微積分の中でも特に出やすいところや理解しにくいところが中心に解説してあるところがいいと思います。

数学Ⅲを効率よく一通り勉強したいというのなら、極限のところで紹介した1対1対応の演習/数学III―大学への数学 (1対1シリーズ)もお勧めです。上記2冊に比べ、単なる計算問題など簡単な問題も含まれているので、定積分の計算など良い復習にもなると思います。

これよりさらに難しいものをやりたいという人は「解法の探究・微積分」もお勧めです。ただ、難しすぎるので手を出すのは大学受験が終わってからでいいと思います。理系人間の中で、数学をやたらマニアックなものまでしているのに、他の科目が勉強できていないという人がたまにいます。難しい問題をやるということも重要ですが、大学に合格できなければ好きな勉強もできません。まずは受験勉強に集中するようにしてください。

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